Q.なぜ体に悪い大麻が合法な国があるのでしょうか？

Q.大麻でタレントが逮捕されました。
大麻の悪い点は何ですか？

大麻で逮捕されたことは残念なニュースですね。
大麻は違法な薬物であり、心身に様々な
悪影響を及ぼすことが知られています。
例えば、以下のようなものがあります。

脳機能の障害：
大麻に含まれる有害成分
THC（テトラヒドロカンナビノール）は、
幻覚作用や記憶への影響、学習能力の低下等をもたらします。
特に成長期にある若者の脳に対して影響が大きいことも判明しています。

呼吸器の障害：大麻を吸引すると、
タールや一酸化炭素などの有害物質が肺に入り込み、
慢性気管支炎や肺がんなどのリスクを高めます。

生殖機能の障害：大麻は男性ホルモンの分泌を抑えたり、
精子の運動能力を低下させたりすることで、
男性の不妊や性欲減退につながる可能性があります。
女性においても、月経不順や妊娠中毒症などの
リスクを高めることが指摘されています。

精神障害のリスク増大：
大麻は気分や感情に影響を与えることで、
不安や恐怖、うつ病、統合失調症などの精神障害を引き起こしたり、
既存の症状を悪化させたりすることがあります。
特に若年層や遺伝的な素因がある人は注意が必要です。

以上のように、大麻は身体への悪い点が多くあります。
インターネット上では、「大麻は身体への悪影響がない」
「依存性がない」などの誤った情報が氾濫していますが、
間違った情報に流されず、正しい知識で判断しましょう。

また、大麻は暴力団組織の資金源になるなど、
社会の安全にも悪影響を与えています。
怪しい薬物には絶対に手を出さないでください。

Q.なぜ体に悪い大麻が
合法な国があるのでしょうか？
悪い流通をするのを防ぐため
だと聞いたことがあります。

大麻が合法な国があるのは、
主に以下のような理由が考えられます。

流通と税収：
非合法な大麻は、
暴力団組織やテロ組織などの資金源になっており、
社会の安全にも悪影響を与えています。
また、非合法な大麻は品質や純度が不明であり、
有害な添加物が混入されている可能性もあります。

これらは大麻の危険性を高める要因となります。
そこで、大麻を合法化することで、政府が品質や純度を管理し、
税収を得ることができるという考え方があります。
これにより、悪い流通をするのを防ぐことが
できるというメリットが期待されます。

医療目的での使用：
大麻に含まれる成分には、痛みやてんかん、
癌などの病気の治療に有用な効果があるという
研究が近年増えています。

2020年には、国連の麻薬委員会が「最も危険で医療価値なし」
という条約の分類から大麻を削除し、
医療目的での使用を認めるように勧告しました。

これを受けて、日本でも厚労省が「大麻のあり方」
について議論するようになり、大麻由来の医薬品を
初めて解禁する大麻取締法の改正方針がまとめられました。
現在、医療大麻を認めている国は2021年時点で50カ国を超えています。

嗜好目的での使用：
大麻はアルコールやタバコと同様に嗜好品としても使われていますが、
これらと比べて危険性や依存性が低いという主張があります。
また、大麻の非合法化は人権や自由を侵害するという批判もあります。
嗜好目的での使用を公式に認める国は
ウルグアイやカナダ、米国の一部の州などです。

これらの国では、観光客や税収などの経済効果や、
暴力団組織の資金源を断つことなども合法化の理由として挙げられています。

非犯罪化：
大麻を使用したことで刑罰を受けることは、
社会的・経済的・精神的な負担になります。
また、刑務所に収容されることで薬物依存や再犯率が高まる可能性もあります。

そこで、大麻を使用した人を刑事罰から除外し、
治療や福祉的なサービスにつなげることが必要だという考え方があります。
非犯罪化は嗜好目的での使用を合法化することではありませんが、
少量の所持や自家栽培などを刑罰の対象外とする国は多くあります。

以上のように、大麻が合法な国があるのは、
医療目的や嗜好目的での使用に対する見方や評価が変わってきたためです。

しかし、日本では大麻取締法によって大麻は違法な薬物とされており、
所持や栽培、使用などは厳しく罰せられます。
また、国連条約でも嗜好目的での使用は禁止されています。
大麻に対する情報は様々ですが、
正しい知識を持って判断しましょう。