何故おいしいのですか?
旬とは違う時期に取れるからだそうですが、
寒い時期の方が脂を貯めておいしくないですか?
なぜ旬ではない方が美味しいのですか?疑問です。
A.鮭のトキシラズは、
ロシアのアムール川で生まれた鮭で、
春から初夏にかけて北海道沿岸で獲れる珍しい鮭です。
普通の鮭は秋に産卵のために川に戻りますが、
トキシラズはまだ成熟していない状態で海で回遊しています。
そのため、卵巣や精巣に栄養を取られず、
身全体に脂がのっておいしいのです。
特に内臓周りのハラスと呼ばれる部分は、
普通の鮭の3倍以上の脂がのっています。
トキシラズのおいしい食べ方は、
刺身や塩焼き、柚庵焼きなどがおすすめです。
ハラスはシンプルな塩焼きが一番美味しいと言われています。
また、皮や内臓も唐揚げや汁物にして食べると絶品です。
トキシラズは旬が短くて高級品なので、
見かけたらぜひ食べてみてくださいね。
では普段食べている鮭は日本生まれですか?
普段食べている鮭は、日本生まれではないことが多いです。
日本で流通している鮭には、さまざまな種類がありますが、
ほとんどが海外で獲れたものや養殖されたものです。
例えば、刺身や寿司に使われるサーモンは、
主にノルウェーやチリで養殖された
アトランティックサーモンやサーモントラウトです。
焼き物に使われる銀鮭は、
チリで養殖されたものが多く流通しています。
紅鮭は、アラスカやロシアで獲れた
天然ものの冷凍を輸入したものがメインです。
日本で獲れる天然の鮭は、
白鮭と呼ばれる種類で、北海道を中心に水揚げされます。
白鮭は、産卵期に川に戻ってきたものを秋鮭と呼び、
回遊中のものを時鮭と呼びます。
秋鮭は脂が少なくて旨味がありますが、
時鮭は脂がのっておいしいです。
白鮭は日本人になじみ深い鮭ですが、
市場に出回る量は少なくなっています。
別物ではないですか?同じですか?
私はてっきり、川を登ってくるのが鮭で、
輸入がサーモンと呼ぶと思っていました。
A.鮭とサーモンは、同じサケ科の魚ですが違う種類です。
鮭は海水魚で、天然物が多く、加熱して食べる必要があります。
サーモンは淡水魚で、養殖が多く、生食できます。
また、サーモンの中には海水魚の
アトランティックサーモンという種類もありますが、
日本で流通しているものはほとんどが養殖されたものです。
鮭とサーモンの呼び方には、
地域や文化によって違いがあります。
日本では、海に戻ったものを鮭(サケ)、
川に残ったものを鱒(マス)と呼ぶことがあります。
また、調理前をサケ、調理後をシャケと呼ぶこともあります。
しかし、これらの呼び方は厳密ではなく、
一般的にはどちらでも間違いではありません。